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ア・モデラート・リストリクト
エンディング1
ユニがソファで休んでいると
探索に出掛けた 3 人がリビング・ルームに戻ってきた。
ユニは不安そうに右手をきゅっと握る。
3 人はみな、何かを決意したような顔をしていた。
エト「さて、それぞれ探索をしてもらったわけだが
結論から言うと脱出する手がかりはなかった。
そこで考えたわけだが、ここには生活に必要最低限のものが揃っている。
俺は 4 人で生き延びることを優先したい」
トリ「ああ、俺も同じことを考えていた。
この施設はどう考えてもおかしい。
きっとはじめから出口なんて用意されてねえんだよ…
まあでも、殺す気はねえみたいだし」
ルテ「アタシもそう思う…。
脱出させる気ないのに、生活させる気は満々ってカンジ
不安がないわけじゃないけどさ、
ま、みんないればなんとかなるよ!」
ユニは驚いた。3 人が自分と同じ気持ちでいたことに。
ユニ「ここで、4 人一緒に暮らすってこと?」
3 人はユニの言葉に頷く。
ユニは目頭が熱くなるのを感じた。
涙が零れそうになり、必死に堪える。
ユニ「嬉しい。私も本当はそうしたいって、
そうなったらいいなって思ってた。
だけど、私、決めたから」
ルテ「ユニ……?」
ユニ「まだ、諦めちゃだめだよ。
エトもトリもルテも、まだまだ外でやりたいことがあるでしょ?
だから、みんなが諦めても、私は絶対諦めない。
みんなのこと、私以外の人に拘束させたりしない」
ユニは手から折りたたまれた厚紙と、笛を取り出す。
3 人は驚き、一斉にユニの元へ駆け寄った。
それは何の変哲も無い、試合終了の合図に使われるような笛と
ブツブツとした突起物のついた厚紙だった。
突起物は何か規則性を持っているように見える。
エト「これは…」
ユニ「私がここで見つけた物のこと、みんなに教えるね」
(ユニは個人探索結果を報告し、それについて 4 人で話し合ってください)
※GM の指示があるまでこの続きは見ないようにしてください
【ユニが個人探索結果を報告した後の進行条件】
全ての部屋の音の鳴るものを同時に鳴らせたら進んでください
※ハジマリノヘヤのオルゴール
シゼンノヘヤのベル
アソビノヘヤのピアノ
リビング・ルームのフエ
※PL画面には【進む】ボタンが用意されています。
進行条件を満たしたら押してもらいましょう。
内容はこの先にあるものと同じです。
ハジマリノヘヤのオルゴール、
シゼンノヘヤのベル、アソビノヘヤのピアノ
そしてリビング・ルームの笛。
4 人はそれらを同時に鳴らした。
すると、リビング・ルームのどこからか ガチャという音がする。
ユニは白状と耳を頼りに音の元へ歩いて行く。
リビング・ルームの洗面所に入ると
床下収納への扉がいつのまにか開いている。
中には備品がストックされているが
よく見ると、奥から光が漏れている。
トリ「おい、この下なにかあるぞ!」
床下収納はとても広く 4 人ははしごを使って下へ降りた。
ほんの少しの光を頼りに進む。
壁にぶち当たったところで端から光が漏れていることに気付く。
ユニ以外の 3 人は顔を合わせ、思い切って壁に体当たりした。
壁がまるで扉のように開く。
その先には狭い空間が現れ、正面には扉があった。
扉には点字ブロックで何か書かれている。
3 人はユニの右手を取り、扉に触れさせる。
ユニは書かれている内容を読み上げる。
「おめでとうございます。ここは正規脱出ゲートです。
しかし、1 人しか入ることができません。
貴方はここから脱出することが可能です。
残念ながら脱出できなかった方々については
私が責任を持って対応させていただきます。
見て頂いたとおり、この施設は最低限ではありますが
生活に必要なものは揃えられております。
食糧や物資は定期的に補充されます。
脱出後、ゲートは自動的に閉じられ、使用できなくなります。
また脱出せずこの場を去った場合、以降貴方はこのゲートを使用できません。
ユニは読み上げながら声が震えていく。
ユニ「これは一体どういうこと…?1 人だけ脱出できる…?
いや!1 人で生きていくくらいならみんなと一緒がいい!」
※ED の途中ではありますが、
みなさんに 話し合いの場を設けます。
好きに話し合ってください。
ユニは何が何だか分からずだいぶ混乱しているようです。
まずはユニに優しく説明してあげましょう。
※正規脱出ゲートを使用できる条件として
・見つけた人が見つけた時に使用すること
(使用せずにその場を離れると使用できない)
・ゲートから出られるのは一人。
誰かが使用すればそれ以降使用できない
現時点でのこの脱出ゲートはユニが見つけたことになります。
この場からユニが去った場合、以降ユニはこのゲートを使用出来ません。
いまここでユニが使用すれば、ユニは脱出が可能です。
使用しなかったゲートが消失するわけではありません。
ゲートは使用されるまで残ります。
※GM の指示があるまでこの続きは見ないようにしてください
【床下収納で脱出ゲートを見つけた後のクリア条件】
全員がそれぞれ見つけた脱出ゲートについて告白し
条件を満たしたゲートを見つけることが出来たら
先に進めてください。条件は下にあります。
※行き詰まった場合はヒントをあげてください
ルテがひらめいたことにしてもいいでしょう
例)ルテは持ち前のひらめきで 書かれている内容に違和感を覚えます。
「脱出後、ゲートは自動的に閉じられ、使用できなくなります。
また脱出せずこの場を去った場合、以降貴方はこのゲートを使用できません。」
この 2 行から
・1 つの脱出ゲートにつき 1 人しか脱出出来ないこと
・3 人はそれぞれ見つけた脱出ゲートから去ったので
そのゲートは使えなくなっていること
がわかります。
※エト→ハジマリノヘヤのゲートは使えない
ルテ→シゼンノヘヤのゲートは使えない
トリ→アソビノヘヤのゲートは使えない
※ED を進める条件について※
ハジマリノヘヤのゲートは暗く
恐がりで暗所恐怖症のルテは入ることが出来ない
(エトはすでに使用できない)
アソビノヘヤのゲートは狭く
小さいユニしか入ることが出来ない
(トリはすでに使用できない)
※ユニなら入れることをそれとなく言ってあげるといいです
もしくはキャラクターイラストを見ると
ユニとトリの身長がほぼ同じであることが分かるので
ヒントになるかもしれません
残るシゼンノヘヤのゲートは
ルテが使用権を失っているので消去法でエトになる。
※キャラクターが上記の点を忘れているもしくは
発表していない場合 GM から補足してあげてください。
例)それぞれのゲートに何か特徴はありませんでしたか?
たとえば暗かったとか…
【答え】
ハジマリノヘヤのゲート→トリ
シゼンノヘヤのゲート→エト
アソビノヘヤのゲート→ユニ
リビング・ルームのゲート→ルテ
※PL画面には【進む】ボタンが用意されています。
進行条件を満たしたら押してもらいましょう。
内容はこの先にあるものと同じです。
4 人はアソビノヘヤに集まった。
この部屋の脱出ゲートはユニが使うことになったので
目の見えない彼女を送ってからそれぞれ脱出することにした。
ユニ「…今だけ、だよね?1 人なの…」
ユニは不安そうに俯く。
エトがユニの頭を優しく撫でた。
エト「ああ、大丈夫だ。必ず後で合流できる」
エトはユニを安心させるために根拠の無いことを言った。
けれど自信家な彼の言葉はユニをとても勇気づけた。
トリ「ユニのおかげで脱出する道が開けたんだ。
ユニを一人になんかさせたら、バチがあたっちまう」
ルテ「てかユニは色んなこと気にしすぎ!
ユニと一緒にいたいのはアタシらなのにさ」
トリとルテも同じようにユニへ笑いかける。
ユニは白杖を強く握りしめ、狭い穴へ入っていく。
ユニの姿が見えなくなったあと、
3 人は無言のまま互いにうなずいた。
(またあとで)
そんな会話をするような雰囲気で
3 人は脱出するためのゲートへと向かう。
目が覚めると、隣に幼馴染みの顔が見えた。
脱出ゲートを進んだ後の記憶がおぼろげだ。
いつのまにか意識を失っていたらしい。
ユニが呟く。
「よかった」
そこには、正方形の部屋が広がっていた。
TRUE END「アラタナヘヤ」
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