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​エンディング4

ユニがソファで休んでいると

探索に出掛けたエトとルテが

慌てた様子でリビング・ルームに戻ってきた。

ユニは不安そうに右手をきゅっと握る。

 

エト「トリがいない」

 

ユニは言葉を失った。

 

ルテ「エトとアソビノヘヤを通ってきたんだけど

どこにもいないの…。どの部屋にも」

 

エトとルテは施設中を探しましたが

トリの姿は見当たらない。

2 人の言葉にユニは両手を後ろにしたまま俯く。

 

ユニ「何が起こってるの…」

 

3 人はトリの無事を祈り続けたが

時間は無情にも過ぎていく

手がかりはまるでなかったが

幸いにも生活に困らない環境が揃っている。

3 人はひとまずここで生活することにした。

 

ハジマリノヘヤの本で知識を付け

シゼンノヘヤで食物を栽培し

時にはアソビノヘヤで不安から逃げた。

トリが消えてから数日が経過した。

そんな時、ユニの不安をあざ笑うような出来事が起きる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エトが消えた。

 

トリの時と状況は同じだった。

どうすることも出来ず、ただ気まずい空気だけが流れる。

ルテは黙り込み、何か考えているようだが

盲目のユニには、気付く術がない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてとうとう、ルテが消えた。

 

ユニはなんとなくそうなるような気がしていた。

3 人がただ無事であればいいと願ったが

ユニの中に拭いきれない不信感が芽生える。

 

ユニ「これはもう、必要なくなっちゃった

 

 ユニは持っていた厚紙を両手で破いた。

あの葛藤は、何だったのか。

ただ虚無感だけが心に広がっていく。

 

ユニ「私はただ、みんなと一緒にいたいだけだったのに」

 

1 人きりになってしまったユニは未来を諦めた。

どれほどたくさんの食糧があっても

様々な食物の種があっても

盲目のユニにはそれが何なのかすら知ることが出来ない。

 

エネルギーの補給されない体は徐々に衰弱していく。

ただ膨大な絶望感に埋もれる。

 

ユニ「お願いだから、返事をして…」

 

 

ユニ「エト、トリ、ルテ…、誰でもいいから…」

 

 

ユニの声が静かなリビング・ルームで響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし返事は無かった。

 

 

ED4「折れた天秤」

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