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​エンディング3

何時間経ったのだろうか。

 

時間を知る術が無いユニはソファに座り

視界には映らない天井を見上げる。

 

どれだけの時間が経っても、

3 人がリビング・ルームに戻ってくることはなかった。

 

ユニは異変を感じ、白状を頼りに部屋を回ったが

人の気配は感じられなかった。

 

どうすることも出来ずに、今はただ時間が流れるのを待つ。

 

ユニ「これはもう、必要なくなっちゃった」

 

ユニは持っていた厚紙を両手で破いた。

あの葛藤は、何だったのか。

ただ虚無感だけが心に広がっていく。

 

ユニ「私はただ、みんなと一緒にいたいだけだったのに」

 

1 人きりになってしまったユニは未来を諦めた。

 

どれほどたくさんの食糧があっても

様々な食物の種があっても

盲目のユニにはそれが何なのかすら知ることが出来ない。

 

エネルギーの補給されない体は徐々に衰弱していく。

ただ膨大な絶望感に埋もれる。

 

 

ユニ「お願いだから、返事をして…」

 

 

ユニ「エト、トリ、ルテ…、誰でもいいから…」

 

 

 

 

ユニの声が静かなリビング・ルームで響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし返事は無かった。

 

 

ED3「そして誰も」

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